糖分と虫歯|飲み物・間食との上手なつき合い方

毎日なにげなく口にしている飲み物やお菓子。その中に、思っている以上の糖分が含まれていることをご存じでしょうか。

健康に気をつかっているつもりでも、スポーツドリンクや甘い飲み物、ちょっとした間食の積み重ねが、知らないうちにお口の健康に影響していることがあります。とくに糖分は、虫歯と深い関わりがあります。

このコラムでは、身近な飲み物やお菓子に含まれる糖分の量と、虫歯との関係、そして上手なつき合い方について、分かりやすくご紹介します。我慢ばかりではなく、知って選ぶことが大切です。

その一杯に、こんなに糖分が含まれています

ふだん口にしている飲み物に、どのくらいの糖分が含まれているか、考えたことはありますか。分かりやすく「角砂糖(1個約4g)」に置きかえて見てみましょう。

飲み物に含まれる糖分を角砂糖の数で表したイメージ

たとえば、500mlの清涼飲料水(炭酸のジュースなど)には、角砂糖にして14〜15個分もの糖分が含まれているものがあります。甘い乳性飲料やフルーツ系の飲み物も、10個前後にのぼることがあります。

意外なのは、健康的なイメージのある飲み物です。スポーツドリンクにも角砂糖8個分ほど、ビタミン系のドリンクや甘い紅茶飲料にも数個分の糖分が含まれていることがあります。「体に良さそう」と思って選んだ一杯が、実はかなりの糖分を含んでいることもあるのです。

一方で、お茶や無糖のコーヒーなど、糖分をほとんど含まない飲み物もあります。飲み物を選ぶときに、こうした違いを知っておくだけでも、糖分のとり方は大きく変わってきます。

お菓子・間食にも、糖分はひそんでいます

飲み物だけでなく、お菓子や間食にも糖分は多く含まれています。こちらも角砂糖に置きかえて見てみましょう。

スティック状のチョコ菓子1箱には角砂糖16個分、板チョコや一部のクッキー・米菓にも7〜8個分の糖分が含まれているものがあります。「甘くないから大丈夫」と思いがちな塩味系のお菓子にも、糖分が含まれていることは少なくありません。

ここで大切なのは、糖分の「量」だけでなく「とり方」です。少しずつ何度も間食をすると、お口の中が糖分にさらされる時間が長くなり、虫歯のリスクが高まりやすくなります。

なぜ、糖分が虫歯につながるのでしょうか

そもそも、なぜ糖分が虫歯の原因になるのでしょうか。その仕組みを知っておくと、予防にも役立ちます。

糖分から細菌が酸をつくり歯が溶けていく虫歯の仕組み

お口の中には、虫歯の原因となる細菌がすんでいます。この細菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして「酸」をつくり出します。この酸が、歯の表面のエナメル質を溶かしていくことが、虫歯のはじまりです。

つまり、糖分をとる回数が多いほど、また糖分がお口の中にとどまる時間が長いほど、酸がつくられる機会が増え、歯が溶かされやすくなります。だらだらと飲んだり食べたりする習慣は、虫歯のリスクを高めてしまうのです。

「何を」だけでなく「どう食べるか」が大切

虫歯予防というと「甘いものを控える」ことを思い浮かべがちですが、実は「どう食べるか」も同じくらい大切です。同じ量の糖分でも、一度にとるのと、一日に何度も分けてとるのとでは、お口の中の環境が変わってきます。間食やジュースをだらだらと続けるのは、できるだけ避けたい習慣です。

糖分と上手につき合うために

糖分は虫歯と関わりがありますが、すべてを我慢する必要はありません。大切なのは、糖分のとり方を少し意識して、お口の健康と上手につき合っていくことです。日常でできる工夫をいくつかご紹介します。

飲み物・間食の選び方を見直す

のどが渇いたときは、できるだけお茶や水を選ぶ習慣をつけると、糖分のとりすぎを防げます。甘い飲み物や間食を楽しむときも、だらだらと続けるのではなく、時間を決めてとるようにすると、お口への負担を減らせます。

食べた後のケアを大切に

糖分をとった後は、お口の中が酸性に傾きやすくなります。食後の歯みがきや、すぐに磨けないときは口をゆすぐだけでも、虫歯の予防につながります。また、キシリトールなど糖分を含まないガムを活用するのもひとつの方法です。

定期検診で早めのチェックを

虫歯は、初期のうちは自分では気づきにくいものです。定期的に歯科医院でチェックを受けることで、早い段階で虫歯を見つけ、対処することができます。毎日のケアと定期検診を組み合わせることが、お口の健康を守る近道です。

糖分やお口の健康について気になることがありましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。一人ひとりの生活に合わせて、無理なく続けられるケアをご提案いたします。お口の健康から、全身の健やかな毎日を一緒に守っていきましょう。

甘いものを楽しみながらも、お口の健康を守ることはできます。ちょっとした工夫と毎日のケアで、心地よい毎日を過ごしましょう。

※本記事の糖分量はあくまで一例であり、商品によって異なります。気になる症状がある場合は、歯科医院での診察をおすすめします。